新井 泰雄さん(やっちゃん)インタビュー
プロフィール
岩手県平泉町に地域おこし協力隊として赴任、現在3年目。平泉での活動を通じて夜間営業などの新たな取り組みにも挑戦中。10数年前に大阪でプログラミング講習を受けた経験があるが、2日でギブアップした過去を持つ。今回はPython編から引き続き参加し、60代とは思えない熱量でプログラミングに取り組んでいる。
スパルタキャンプを知ったきっかけ
Q:スパルタキャンプに参加しようと思った経緯を教えてください。
A: 地域おこし協力隊として平泉に来た時からスパルタキャンプのことは聞いていました。山内彩さんがスパルタ出身ということもあって、ずっと話は知っていたんです。ただ、正直「自分たちの世代とは違う」「今さら若い人たちと一緒にやっても」という気持ちがあって、少し距離を置いて見ていました。
今回参加を決めたのは、活動の中でいろいろ壁にぶち当たったからです。SNSの問題もあって、好き嫌いを言っている場合ではない、もうそういう時代になっているんだと感じました。そのタイミングでスパルタキャンプの話があったので、とにかく一回挑戦してみようと。
Q:以前にも似たような経験があったと聞きましたが?
A: 10数年前に大阪の産業局でプログラミング講習に参加したことがあります。知り合いに誘われて「55歳ぐらいの方も一緒にやっているから」と言われて行ったんですが、2日でギブアップしましたね。タイピングが遅くてついていけなかったし、一人のためにみんなの手を止めるのも申し訳なくて。最後まで出席はしましたが、実質ギブアップでした。だから今回も「また無理かな」とは思っていました。
参加してわかった「楽しさ」
Q:実際に参加してみてどうでしたか?
A: 僕にとってはスパルタです(笑)。皆さんにとってはもっとスパルタにしてもいいかもしれないけど、僕には十分スパルタでした。今の1週間も仕事関係なくずっとやっています。
ただ、今回AIがサポートしてくれるようになったことで、以前とは全然違う感覚になりました。100回失敗して1回成功した時の喜びというか、それの繰り返しがどんどん楽しくなってきて。子どもが夢中になって遊んでいるような感覚に近いんですよね。それが一番の原動力です。
Q:AI駆動開発は今後に活かせそうですか?
A: 何をやっているのか正直まだよくわかっていない部分もあります(笑)。でもAIが出してくる言葉で理解できないものがあれば「子供に教えるように噛み砕いて教えてください」とお願いしたら、細かく書いてくれるんです。その繰り返しが楽しくて。
最初はLaravelを最初からAIに任せてしまって全然違う方向に行ってしまって大変でしたが、やり直して環境をきちんと整えてから、基礎をベースに一つずつ確認しながら進めたら、だいぶいい感じになってきました。基本的な部分をちゃんと学んで入れてあげた上でAIと進めると、案外できますね。
仲間との交流
Q:一緒に受講している方たちとの関係性はどうですか?
A: みんな素晴らしい。やる気がある方ばかりで、素敵だなと思っています。遠方からわざわざ来て、時間を使ってくれている。Pythonから足かけ3ヶ月になるわけで、それだけの情熱を感じます。地元にいる自分でも出るのが大変なところがある中で、遠くから来られている方の情熱はすごいなと。
中村寺に一緒に行ったりとか、コミュニケーションもよく取れていますよね。女性の方も多くて、皆さん上手く調和しているというか、近すぎず離れすぎずちょうどいい距離感がある。今回の雰囲気はすごくいいと思っています。
成長と変化
Q:参加を通じて、ご自身に変化はありましたか?
A: 変化があったかどうかはわかりませんが(笑)、久しぶりにこんなに楽しく3ヶ月過ごしました。パソコンに向かいだしたら時間を忘れるくらいのめり込んでいます。AIと意思が通じてうまくいった時の感覚が本当に楽しくて。成果が目の前に現れる喜びを久しぶりに感じています。年配の方はこれが喜べると思いますよ。Laravelが表示されるだけで大感動だと思います(笑)。
平泉町とスパルタキャンプへの思い
Q:今後の学習はどのように続けていきたいですか?
A: 覚えるというよりも、作ることを通じて勉強していきたいですね。今回は仕事で使えるようなファイル管理ツールを作ろうとしていて、委託先の管理や得意先の管理ができるものです。それを作りながらアップデートしていければ。何をやっているかまだわかっていない中で、トライアンドエラーを繰り返すことが今は楽しくてやっています。子供がわけのわからない積み木で遊んでいるのと同じ感覚です(笑)。
Q:スパルタキャンプについて、平泉町への提言などはありますか?
A: スパルタキャンプは平泉町の宝にすべきだと思っています。産業の核にしてほしい。工場の誘致とか商業施設とかにお金をかけるより、スパルタキャンプにもっと予算を投下して、サテライトオフィスを誘致するくらいの計画を立ててほしいです。
ここで学んだ人が関係人口として増えていって、その人たちが平泉を拠点に全国・全世界とつながっていく。それがこのコンパクトな街だからこそできることだと思います。盛岡や仙台のような大都市ではすぐに動けないかもしれないけど、平泉の規模なら皆さんが協力すればすぐに何かができる。核反応みたいなことがすぐ起こりやすい場所だと思っています。
これから参加を考えている方へ
Q:どんな方にスパルタキャンプを勧めたいですか?
A: まずは「とりあえず出た方がいい」ということを伝えたいです。あと、年配の方にはぜひ来てほしいと思っています。50代ぐらいの方で「若い人が受けた方がいいから」と遠慮する方もいるかもしれないけど、年齢は関係ない。楽しめる人はトコトンできますから。コツコツコツコツ続けることが大事で、楽しいです。
一点、要望として申し上げると、レベルに応じたコース分けができると、もっと良くなると思います。今はいろんなレベルの方が一緒にやっているので、できる人にとっては物足りないかもしれないし、初心者には難しいこともある。しっかりやりたい人たちを集めた上級コースと、入門コースを分けてもいいかもしれません。
Q:最後に一言お願いします。
A: こんなに楽しい思いをしたのは久しぶりです。3ヶ月、本当にありがとうございました。皆さんが皆さんなりにいい人ばかりで、平泉に残ってもらってうまくやっていけるように、これを機にどんどん広げていただければと思います。平泉がデジタルの街になれば、どこの街よりも早く人が集まるはずですから。ぜひ頑張ってください。
取材:岩手県平泉町スパルタキャンプ 運営チーム





