みなさまこんにちは!
昨今、よく耳にする「メタバース」という言葉があります。
「メタバース」とは「仮想空間のこと」を表しています。
これからの技術革新において様々な業態で見かけるワードになりそうですね。
今回は、この「メタバース」について記載します。
1「メタバース」とは何か
メタバースとは造語で「超(meta)」と「宇宙(universe)」が組み合わされた造語です。
仮想空間のユーザーは自分のアバターを作成し、「もう一つの現実世界」でアバター同士の交流や、その空間での買い物も楽しむことができます。
実は「仮想空間」自体は、昔からゲームの世界では当たり前のように存在する空間であり、キャラクターになりきりそれぞれの「仮想空間」を楽しんでいました。
例えば、「マインクラフト」や「あつまれ どうぶつの森」などはまさしく、メタバースの世界でキャラクターを操作し、その世界を生きる住人として生活します。
現在は、その概念がゲームの世界を超えて、現実世界の様々なところでリンクし、場所にとらわれない様々な分野でメタバースな空間が広がっています。
2「VR」「AR」「MR」「3DCG」とは何か
メタバースの世界を探っていくと様々な略語に出会います。
ここでは、その略語について紹介します。
「VR」
「VR」とは、「Virtual Reality(バーチャル・リアリティ)」の略語です。「人工現実」や「仮想現実」と訳されます。VRヘッドセットを装着することで、視界の360度全てで仮想世界を感じることができます。リアルとは完全に別世界への没入感を体験することができます。
近年では、日本国内のテーマパークでもVRヘッドセットを使用したお化け屋敷やジェットコースターなどのアトラクションがあります。
「AR」
「AR」とは、「Augmented Reality(アーギュメンテッド・リアリティ)」の略語です。
「拡張現実」と訳されます。有名なARゲームはスマホゲームの「ポケモンGo」がその一例です。アプリを起動し、カメラを通して現実世界にバーチャルな視覚情報を重ねて表示することで「拡張現実」を作ります。
「MR」
「MR」とは、「Mixed Reality(ミックスド・リアリティ)」の略語です。「複合現実」と訳されます。現実空間を計測し、そこに仮想空間を融合させる技術のことです。
現在は、Microsoft社が開発した「Microsoft HoloLens」というデバイスを使用し現実世界を見ることで、そこに高解像度のホログラムを投影し、様々な操作をすることができます。
主な利用として、現在はビジネス向けに販売されており、建設、物流、医療、教育の現場で活用されることが期待されています。
「3DCG」
「3DCG」とは、3次元コンピューターグラフィックのことです。
地理空間データで、現実に存在する建物や町並みを仮想空間に再現するテクノロジーです。この技術の活用によりパソコン上で都市活動のシュミレーションが可能です。
現実世界と瓜二つの仮想世界を作り、様々なシュミレーションに役立てる「デジタルツイン」が世界でも注目されています。
「デジタルツイン」で世界の地形を再現することで、地震や噴火といった大規模な自然災害のシュミレーションが可能となり、そのデータ解析をすることで、現実世界の災害対策強化にも使用されています。
また、「3DCG」で作成した様々な仮想世界で不動産の売買が行われるなど、リアルにも繋がる経済活動も発展しています。
3日本発のメタバース関連事業
日本でも数々のメタバース関連事業が盛り上がっているようです。
ここでは、話題の3つを紹介します。
「クラスター」
クラスター株式会社が運営する日本発のバーチャルSNS。特徴は、スマホからもアクセスが可能な点があります。PCやVRゴーグルが無くともメタバースを楽しむことができます。
ユーザーが集まるサーバーは多岐にわたっています。
「クラスター」の仮想現実の中にワールドというそれぞれの世界を作ることが可能で、「バーチャル渋谷」などの行政公認のワールドや、オープンソースで公開されているワールド作成ツール「Creator Kit」の使用で、誰でも自分のワールドを作ることができます。使用されている言語は、Unity言語です。
なんと、最近は、スマホでも簡単に自分のワールド作成ができるようにもなっています。
また、アバターも自作アバターを使用することができるので、自分の個性を表現する唯一無二の存在としてメタバースの世界も楽しめます。
ワールドを作るだけでなく、クラスターユーザー全員に向けてのイベントも開催もできるので、どなたでも隔てなくクラスターの世界を楽しむことができます。
クラスターのメタバース自体は「Go言語」で開発されています。
– 開発言語: Go (フレームワーク: goa, sqlx)
– 利用クラウド: AWS (メイン), GCP (データ分析系)
– CI/CD: CircleCI, Docker, Terraform
詳しくは、AWS Summit Online 2020の登壇資料「バーチャルSNSの裏側」(CUS-64)をご覧ください。
(出典:クラスター株式会社 求人一覧 PF: バックエンドエンジニア )
「バーチャルマーケット(Vket)」
バーチャルマーケットは日本で生まれたショッピング特化型メタバースです。一定期間のみ開催されています。2018年より開催されており、2021年12月に開催されたバーチャルマーケットは、約80社の企業が出展し賑わいを見せました。
「3DCG」の技術により「秋葉原」や「渋谷」が再現された空間も話題となりました。
来場者が会場に展示された3Dアバターや3Dモデルなどを自由に試着、鑑賞、購入できる、バーチャル空間最大のマーケットフェスティバルです。バーチャルマーケットは、その開催を通じて「バーチャル空間を発展させ、豊かにする」ことを目指します。
(出典:バーチャルマーケット2021 バーチャルマーケットについて)
出展者の3Dコンテンツを預かり、開催されるマーケットですが、サービス自体の開発言語は主に「Ruby on Rails」で作られたサービスです。
(出典:世界最大のVRイベント「バーチャルマーケット」が「Ruby biz Grand prix 2021」大賞を受賞)
「株式会社スペースデータ」
こちらの会社では、スペースデータ、衛星データからバーチャル空間に世界を自動生成するAIを開発しました。人工衛星からの地上静止画、標高データを機械学習により3Dモデルを自動生成することを可能にしました。3DCG技術により、石・鉄・植物・ガラスなどの資材も再現可能で、様々な分野で応用が期待される技術の開発が進んでいます。
今後は、開発技術で作成した誰でも無料で使用できる地球の「デジタルツイン」を無償公開をしていく予定です。
宇宙とは未知の物理的な空間だと考えられていますが、私たちは宇宙とはテクノロジーを活用して「作り出す対象」であると捉えています。宇宙の本質は「情報(データ)」であり、人類はテクノロジーを駆使して自らの手で新しい宇宙を作り出すことができると考えています。誰もが自分の世界(宇宙)を創造し、人種・性別・容姿・環境に縛られず、誰もが自分の運命を変えられる未来を目指しています。
(出典:株式会社スペースデータ VISION)
4メタバースの今後の市場規模
メタバースの進化は世界中で期待されており、その市場規模は2028年には8289億5000万米ドル(約95兆円)に達するとされる予測や、メタバース関連のゲームやライフスタイルのトレンド、インフラとなるブロックチェーンの可能性等を踏まえると1兆ドル(約115兆円)を超える市場規模とされる予測もあります。
社名を「Meta」と改名した旧フェイスブックもメタバース開発に100億ドルの投資を計画し、メタバース関連の様々な技術開発、特許を取得しています。
ニューヨーク、2021年11月10日 – MARKETYSERS GLOBAL CONSULTING LLP のグループ会社である Emergen Researchは Emergen Researchの最新の分析によると、世界のメタバース市場規模は2020年に476.9億米ドルに達し、予測期間中に大幅に急速な収益CAGRを記録すると予想されています。 COVID-19パンデミックによる在宅勤務の増加傾向は、市場の収益成長を促進すると予想される主要な要因の1つです。
(出典:2028年に8,289億5,000万米ドルに達する世界のメタバース市場規模)
技術革新や世界規模の感染症の拡大が続き、メタバース市場の進化を後押ししているようです。
5まとめ
昨今の技術革新によりメタバースの世界はこれからも進化を続け、住む場所、生活時間、既存の概念を超えて様々な点で世の中が面白くなりそうですね。
人の出会いもリアルな出会いに限らず、メタバースの世界でも進むでしょう。
婚活やビジネス、様々なマッチングは、リアルだけでなく最新のデバイスを通して繋がることでメタバースとリアルの境界も変化していきそうですね!
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